視察日 平成23年11月2日(水)
視察内容 深川東京モダン館について
視察者 神谷寿広、吉口二郎、加藤義幸、簗瀬 太
<江東区の概要>
隅田川と荒川に囲まれ、南は東京湾に面する。古くからの職住近接の市街地と、新たに開発された臨海地域から成る。江戸期の木材・倉庫・問屋業、明治の工業地帯を経て、戦後は集合住宅を中心に住宅都市化がすすんだ。
現在では、亀戸・臨海の2つの副都心計画などの開発が進み、集合住宅・オフィスビルが林立。工場跡地に大規模店舗が立地。急激な人口増で、学校や保育園など収容対策が最大の課題でる。2011年初めまでの3年半で保育園47カ所、定員2,735人増をはかるなど急速に進捗。2009年3月に基本構想、2010年3月に長期計画を策定。2011年4月に23区初の高齢者と子どもの総合施設「グランチャ東雲」を開設、6月豊洲に総合病院着工するなど大きく発展している。
<深川東京モダン館開館の経緯>
旧東京市深川食堂(国登録有形文化財建造物)は昭和7年建築の関東大震災復興建築物です。戦後、職業安定所となり、昭和54年に区に移管された後は、内職補導所、福祉作業所として平成18年まで活用された。
この建物は、東京という都市が近代化されていくきっかけになった関東大霞災復興事業の様子や、当時の構造技術、建築デザインを伝える数少ない現存施設として歴史的価値を持っており、これらを勘案し、今後も活用しながら保存・伝承していくため、昨年度に改修を実施し、深川東京モダン館として開館した。
<深川東京モダン館の概要>
所 在 地 〒135-0048 江東区門前仲町1-19-15
面種建築面積 168㎡
延 床 面 積 336㎡(2階建て鉄筋コンクリート造)
開 館 時 間 午前10時~午後6時
※貸しスペースについては応相談
休 館 日 毎週月曜日(但し、月曜日が祭日の場合はその翌日)
入 館 料 無料(2階はイベントにより有料の場合あり)
運 営 深川観光協会
運 営 費 2269万円(平成23年度)
<館内について>
1 観光案内ゾーン(1階)
1階は江東区の観光案内所として、区内の見どとろやイベン卜の案内、おみやげ販売を行っている。
【まちあるきテーブル】
江戸・近代・現代と時代別に分けられた3つのテーブルで、見どころや食事どとろを網羅。情報カードと地図を見ながら、まちあるきのシミュレーションができる。
【情報発信コーナー】
歴史や文化イベント、四季折々の催しゃ新しいカフェ情報まで、区内のさまざまな情報が手に入るパンフレットやチラシ、ショップカードを用意している。
【おみやげ販売】
まちあるきに便利なマップから江戸切子などの伝統工芸品まで、江東区ゆかりの一品を販売。
2 観光案内ゾーン(2階)
2階はギャラリー、イベントスペース、会議室として利用できる。
【ギャラリー】
80㎡のフロアは多目的に使えるスペース。釘打ちもできる可動壁面パネルと組立式壁面パネルが設置され、本格的な展示にも対応できる。また、キッチン設備を利用し、カフェやパーティを行うとともできる。
【会議室】
1時間単位から貸出しできる20㎡の会議室。ホワイトボードなどの事務機器から簡易畳や姿見まで、貸出し用品も豊富に取りそろえている。
3 保存ゾーン
深川東京モダン館は、昭和初期の近代的な建築の姿を今に伝える貴重な文化遺産である。
旧東京市深川食堂当時の入口に続く階段は、2階天井まで窓面を広くとった、開放的な吹き抜け空間。
モザイクに貼られた床のタイルは、竣工当時そのままの姿を残している。
〔感想・岡崎市への反映〕
深川東京モダン館は、歴史的建造物として保存するとともに、江東区観光ボランティアガイドの活動拠点として大いに活用されており、文化財の観光資源としての活用として大いに参考になる施設である。
その江東区観光ボランティアガイドでは「まちあるきツアー」などを実施しており、多くの市民が協力してくれているとのことである。また観光ガイドだけでなく、初級、中級研修を受講する文化財ガイド協力員の制度もあり、40名登録しているとのこと。
これらは、文化財の所管を教育委員会から文化観光課に移管したことが大きく影響しているとのことで、本市においても本年度図書館やスポーツ施設の市長部局移管などしており、参考にしていきたい。ただし、文化財保護法の許可などは教育委員会を通さなければならず、二度手間になることもあるとのこと。制度上の課題なども考慮し今後検討していきたい。
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